こんにちは!動画編集スクール「キッカケ」運営の、キッカケMEDIA編集部です。

「動画編集 稼げない」で検索して、この記事にたどり着いた方が多いのではないでしょうか。せっかく興味を持ったのに、出てくるのはネガティブな情報ばかり。それは不安になりますよね。

そこでこの記事では、「動画編集は稼げない」と言われる理由と、案件ごとの単価相場、そして収入を上げるために具体的に何をすればいいのかを、順番に整理してお伝えします。

業界の一般的な情報をもとに解説していきますので、判断材料としてお役立てください。それではさっそく見ていきましょう!

結論:動画編集は「稼げない仕事」ではありません

結論からお伝えします。「稼げない人がいる」のは事実です。でも「動画編集という仕事が稼げない」わけではありません。

この2つは似ているようで、まったく別の話です。

動画編集の案件には、1本数千円のものから、1本数万円〜数十万円のものまで、大きな幅があります。そして未経験からスタートすると、多くの人はいちばん単価の低いところから始めることになります。

つまり、「入口の単価が低い」だけで、「天井が低い」わけではないということです。ここを混同すると、「動画編集はやるだけムダ」という結論になってしまいます。

動画編集の単価は「時間が経てば上がるもの」ではなく、「上がる動き方をした人だけが上がるもの」です。

逆に言えば、単価が上がる仕組みさえ知っておけば、最初の低単価は通過点として扱えます。この記事のゴールは、その仕組みを理解してもらうことです。

ポイント

まず押さえておきたいのは、次の3点です。

「動画編集は稼げない」と言われる3つの理由

では、なぜここまで「稼げない」という声が目立つのでしょうか。理由は大きく3つあります。

理由1. 最初は単価の低い案件から始まるから

動画編集の仕事を探し始めると、多くの方はまずクラウドソーシングサイト(仕事を探せるWebサービス)を見ることになります。ここに並んでいるのは、初心者でも応募しやすい案件、つまり相対的に単価が低い案件が中心です。

しかも最初のうちは作業に時間がかかります。1本に8時間かけて数千円なら、時給換算するとアルバイト以下になることも珍しくありません。この体験をした人が「稼げない」と発信する。これが1つ目の理由です。

ただし、ここで見落とされがちなのが作業スピードです。同じ単価でも、8時間かかっていた作業が3時間で終わるようになれば、時給は2倍以上になります。単価が変わらなくても収入効率は上がる、という視点は覚えておいてください。

理由2. 実績がないと選ばれにくいから

クライアントの立場になるとわかりやすいのですが、発注する側は「この人がちゃんと納品してくれるか」を知りたがっています。その判断材料になるのが、ポートフォリオ(作品集)と過去の実績です。

ここが用意できていない状態で応募を続けると、当然ながら通過率は低くなります。そして「20件応募して全部落ちた」という結果だけを見て、「動画編集は飽和している」と判断してしまう。

これは実力の問題というより、順番の問題であることが多いです。作品を見せられる状態を作ってから応募する、というだけで結果は変わります。

理由3. 途中でやめる人がとても多いから

3つ目が、いちばん大きいかもしれません。動画編集は始めるハードルが低い一方で、継続するハードルはそこそこ高い仕事です。

ソフトをインストールして、チュートリアルを何本か見て、「思ったより地味だな」と感じて開かなくなる。この段階で離脱する人は、決して少なくありません。

そして「動画編集をやってみた人」の中には、この短期離脱層も全員含まれています。ネット上でよく見かける「◯割が月◯万円未満」といったデータは、調査の対象範囲が明示されていないことも少なくありません。数字を見るときは「誰を数えたのか」を確認してみましょう。

注意点

「動画編集経験者の平均収入」のような数字を見るときは、その数字が誰を数えたものなのかを確認してみてください。数週間でやめた人・本業の片手間の人・趣味で1本だけ作った人まで含まれていることが多いためです。「仕事として続けている人」の実態とは、別物になっている場合があります。

3つの理由を並べてみると、共通点が見えてきます。どれも「動画編集という仕事の限界」ではなく、スタート地点でつまずきやすい構造の話なんですね。

動画編集の単価相場【案件別】

ここからは、実際の単価感を見ていきましょう。「動画編集の単価」とひとまとめに語られがちですが、案件の種類によって相場はまったく違います。

まずは一覧表でご覧ください。

案件の種類 単価の目安 作業ボリューム 特徴
YouTubeのカット編集 1本 2,000〜10,000円 10〜20分の動画 案件数が最も多い。初心者の入口になりやすい
YouTube(テロップ・演出込み) 1本 10,000〜30,000円 10〜20分の動画 構成提案まで担うと単価が上がりやすい
ショート動画・縦型動画 1本 1,500〜5,000円 15〜60秒 まとめ発注が多く、本数で積み上げる形
企業のPR・サービス紹介動画 1本 30,000〜150,000円 1〜3分 クオリティ要求が高い。実績がある人向け
セミナー・インタビュー動画 1本 15,000〜50,000円 30〜90分の動画 長尺だが編集はシンプルなことが多い
結婚式ムービー 1本 20,000〜80,000円 5〜10分 個人向け。納期が動かせず、やり直しが効かない
アニメーション・モーショングラフィックス(文字や図形を動かす演出) 1本 30,000〜200,000円 30秒〜3分 After Effectsのスキルが前提。単価は高め
専属・月額固定契約 月 100,000〜300,000円 月4〜10本程度 収入が安定する。継続の先にある形

※上記は一般的な相場の目安です。案件の内容やクライアント、実績によって金額は大きく変動します。特定の金額を保証するものではありません。

相場表からわかる3つのこと

この表、金額そのものより並び方を見てほしいです。読み取れることが3つあります。

ポイント

スクールを運営していると、「単価の高い案件だけ狙えばいいのでは?」というご質問をよくいただきます。

気持ちはとてもわかるのですが、実績ゼロの状態で高単価案件に応募しても、まず通りません。低単価ゾーンで実績とスピードを作り、そこを踏み台にして上のゾーンに移動する。この順番のほうが、結果的に早く上がっていけます。

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単価を上げる5つの方法

低単価ゾーンから抜け出すために有効な方法を、5つに絞ってご紹介します。

方法1. 編集スピードを上げる

いちばん最初に取り組むべきは、実はここです。単価が同じでも、作業時間が半分になれば時給は2倍になります。交渉も営業もいらない、自分だけで完結する改善なので、最優先で手をつけましょう。

具体的には、次のようなアクションがおすすめです。

特に最後の「時間を記録する」は地味ですが効果的です。カットに時間を使いすぎているのか、テロップなのか。ボトルネックがわかれば、対策も打てます。

方法2. できるジャンルを1つ広げる

カット編集だけができる人と、カット編集に加えてサムネイル制作簡単なモーショングラフィックスができる人。同じ案件でも、後者のほうが提示できる金額は上がりやすくなります。

ポイントは、いきなりたくさん広げないこと。まずは相性のいいものを1つだけ足すのがおすすめです。

方法3. 単発ではなく継続案件を狙う

動画編集の仕事は、編集作業だけでは終わりません。素材の受け取り、要望のヒアリング、トンマナ(動画全体の色味や雰囲気のルール)の確認、修正のやり取りなど、こうした周辺作業がかなりの時間を占めます。

そして継続案件なら、この周辺作業を大幅に減らせます。相手の好みも進め方もすでにわかっているからです。

単発案件を10本 継続案件で10本
営業・提案 10回必要 1回で済む
トンマナのすり合わせ 毎回必要 初回のみ
修正の発生 多くなりやすい 回を重ねるほど減る
収入の見通し 立てにくい 立てやすい

※案件の性質やクライアントによって状況は異なります。あくまで一般的な傾向としてご覧ください。

継続につなげるためにできることは、意外とシンプルです。納期を必ず守る、返信を早くする、納品時に「次回はこの部分をこう変えるともっと良くなりそうです」と一言添える。この積み重ねが「またお願いしたい」につながります。

方法4. 提案文を改善する

応募しても通らない場合、スキル不足ではなく提案文が原因というケースがかなりあります。クライアントは何十件も提案を読んでいるので、テンプレート然とした文章は読み飛ばされてしまうんですね。

通りやすい提案文には、共通する要素があります。

方法5. 得意分野をつくる

そして中長期でいちばん効いてくるのが、これです。「動画編集ができる人」より「◯◯の動画に詳しい人」のほうが、単価は上がりやすくなります。

たとえば不動産の物件紹介動画なら、間取りの見せ方、内見動線の並べ方、必要な法令表記など、業界特有のお作法があります。それを知っている編集者は、クライアントにとって説明の手間が少ない存在です。

つまり単価が上がる理由は「編集がうまいから」だけではなく、「他の人には代えがたい存在になるから」でもあるわけです。

ポイント

得意分野は、最初から決め打ちしなくて大丈夫です。いくつか案件をこなすうちに「このジャンルは進めやすいな」と感じるものが出てきます。そこを意識的に増やしていけば、自然と専門性が積み上がっていきます。

収入を上げたいならやってはいけない3つのこと

最後に、逆パターンもお伝えしておきます。よかれと思ってやったことが、かえって収入を下げてしまうケースです。

NG1. 安さで勝負する

実績がないうちは、つい「他の人より安くします」と言いたくなります。ですが、これはおすすめできません。

低単価案件を受けること自体が悪いわけではありません。問題なのは、安さを「自分の売り」にしてしまうことです。売りにするなら、納期の早さ、修正対応の丁寧さ、提案力にしましょう。

NG2. 実績ゼロで高単価だけを狙う

相場表を見て「企業のPR動画から始めよう」と考えたくなるかもしれませんが、これはおすすめしません。

高単価案件は、それだけクライアント側のリスクも大きい仕事です。実績のない人に任せる理由がありません。応募しても落ち続けて、時間だけが過ぎてしまいます。

まずは通る可能性のある案件で実績を作り、それを持って上のゾーンに応募する。遠回りに見えて、これがいちばん速い道です。

NG3. スキルを完璧にしてから動こうとする

「もう少し上手くなってから応募しよう」。これも、よくあるつまずきポイントです。

実際の案件では、編集スキルだけでなくクライアントとのやり取り、要望の汲み取り方、納品の作法といったスキルも必要になります。そしてこれらは、案件を経験しないと身につきません。

学習と並行して、早めに1件やってみる。最初の案件は「収入」ではなく「経験」を買いにいくつもりで臨むと、気持ちもずいぶん楽になります。

注意点

もちろん、明らかに実力不足の状態で受注して納品できないのは、クライアントにも自分にもマイナスです。人に見せられる動画を1本、最後まで書き出せる状態。これが応募を始める最低ラインの目安になります。

まとめ

最後に、要点を整理しますね。

こうして並べてみると、単価が上がるかどうかは才能ではなく動き方の問題だとわかっていただけるかと思います。逆に言えば、正しい順番で進めれば誰にでも再現できる、ということでもあります。

では、その「正しい順番」とは具体的にどんなものなのか。ソフト選びからポートフォリオ制作、最初の案件獲得までの流れについては、別の記事であらためて詳しく解説していきます。

まずは1本、人に見せられる動画を最後まで書き出すところから。あとの話は、そこから考えて大丈夫です。